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少女から女性になる瞬間、有る少女の15歳から18歳までの3年間、モデルを務めてもらいました。一人の女の子を撮影し続けることはその瞬間を記録することが出来るのかと言う実験であったと思います。何回撮影しただろうか。3年間の撮影データをまとめながら初めて一つの作品にしようと思いました。レンズ越しに見る彼女は肉体と精神のアンバランスからくる思春期特有の危うさと美しさを持っていました。日々の生活からは見ることの出来ないものがレンズを通して見ることが出来る。一人の少女を撮り続けることにより、その瞬間に立ち会えた気がする。危ういものほど美しい。思春期の危うさはどこから来るのか、肉体の成長に心がついて行かない。まわりの人間関係で傷つき癒され成長していく、時には自分自身を傷つけることさえ有る。そんな時期を経ながら成長して行く、誰でもが通る道、それが映像により表現できるか、そんなことを考えながら撮影を続けて来た。単なるポートレイトではない作品にできたのだろうか、そんなことを考えながらこの作品をまとめました。そして、最も美しい瞬間を永遠に残すこと、それが表現できたのなら幸いです。

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